過去の展覧会・活動
エンサイクロペディスト―久米邦武の「書斎」展
期日:2003年6月17日(火)~8月3日(日)
協力 品川区品川歴史館・目黒区守屋教育会館郷土資料室
岩倉使節団の記録『米欧回覧実記』の編著者として知られる久米邦武は、事物を常に多面的に観察し考究する傾向の学者・著述家でした。そのため “エンサイクロペディスト”、すなわち“百科の学術に広く関心を向けた知識人”とも評されています。
当館ではそれまで、久米の諸業績を分野別に、例えば『米欧回覧実記』、日本史、泰東史、科学技術史等と区分しご紹介してきましたが、この展示では“エンサイクロペディスト”としての久米の「書斎」での姿に注目しました。
久米が明治中頃から親しんだ目黒の書斎はどのようなもので、またそこではどのような仕事ぶりで、あの多産的な生涯を過ごしたか、それを日常生活に即した項目立て(読む、見る、 聞く、書く、集める・数える、語る・集う、食べる・飲む、楽しむ)によって、お目にかける展示としました。
また、久米の暮らしぶり、働きぶりに重ねて、明治中期から昭和初期にかけての品川、目黒地域の様子を垣間見ていただける写真類や名所図絵なども展示いたしました。
なお、会期中の7月12日には、久米邦貞館長と久米美術館参事・研究員(当時)の高田誠二氏との対談式ギャラリートークも開催しました。