過去の展覧会・活動
「春陽のもとに La Vie en France ―久米桂一郎の留学時代―」
期日:2009年4月11日(土)~5月27日(水)
慶應2年佐賀に生まれた久米桂一郎は、少年期に東京で博覧会を見学したことがきっかけで西洋画に関心をもつようになり、明治19年には20歳の若さでフランスに留学しました。
パリではR.コランのもと、人体デッサンや油彩画の修練をつむ傍ら、解剖学など美術理論の学習、ルーブルでの模写、写生旅行など画学生としての生活を謳歌しました。
また現地で黒田清輝と出会って共同で生活し、終生の友情を結んだことはよく知られます。
この6年に及んだ留学生活が、美術家・久米の根幹となったことは疑いもありません。
本展では、フランスで制作した油彩・デッサン・写生帖を中心に、写真など関連資料と共に展示し、久米のパリでの生活をふり返ります。併せて当館に多数遺されている、久米がフランスで入手した洋書類の一部も初公開いたしました。
「ブレハ島」久米桂一郎作 油彩 1891年 個人蔵 |
「グレー風景」久米桂一郎作 油彩 1892年 福富太郎コレクション資料室蔵 |
久米桂一郎がフランスから持ち帰ったスクラップブック |
パリの画室にて 1892年頃 |