過去の展覧会・活動
「寺崎武男―心の故郷イタリア展」
期日:2014年10月2日(木)~11月16日(日)
寺崎武男(1883-1967)は、明治40年に東京美術学校西洋画科を卒業すると、農商務省留学生としてイタリアへ留学、ヴェネチアでルネサンス期の壁画研究のほか、彫刻・建築・版画などを学びました。
留学中イタリア国内で「天正遣欧少年使節団」の行跡に遭遇した寺崎は、16世紀にイタリアへ渡った日本人少年たちに心を揺さぶられ、以後晩年にいたるまで、彼らのエピソードをテーマとした作品を描き続けました。
同時にフレスコ画やテンペラの研究を深めて作品を精力的に発表したほか、日伊の文化交流にも尽力しました。
また、帰国後には、山本鼎、戸張狐雁らと日本創作版画協会を設立(大正7年)するなど、エッチングの第一人者としても活躍します。
本展では、生涯のテーマであった「天正少年使節」の大作の屏風を中心に、第二の故郷ともいえるイタリア、なかでも留学先のヴェネチアを舞台に描いた作品を展示しました。
寺崎武男「ドゥカーレとサンマルコ広場」 エッチング 1926(大正15)年 個人蔵