過去の展覧会・活動
美の内景 美術解剖学の流れ-森鷗外・久米桂一郎から現代まで
期日:1998年7月11日(土)~9月15日(祝)
協賛 美術解剖学会
美術の立場で人体解剖を研究する美術解剖学は、ドイツ留学の軍医森鷗外(1862-1922)とフランス留学の画家久米桂一郎(1866-1934)の見識に支えられて日本に定着し、彼らの著作や東京美術学校での教育実践を通じて国内に多様な影響を残しました。その成果は、西田正秋らによって拡大され、現代の東京藝術大学美術学部や美術解剖学会での多様な活動に引き継がれています。
この展示は、久米美術館が所蔵している久米桂一郎の解剖学スケッチや、講義に用いられた手稿、旧蔵の専門書などを中心に、鷗外関係資料を加えて、日本の美術解剖学の拡大の跡を紹介したものです。なお、久米桂一郎が東京美術学校(現・芸大)の授業で使用した「掛図」は、本展準備にあたり芸大の美術解剖学教室で発見され、初公開となりました。